【夢の続きが始まりました】石川善一

2000年、歌手デビューが決まった直後まさかのレコード会社倒産。 挫折から22年の時を経て 夢の続きが始まった。 元、学童保育指導員シンガソングライター。 ノンフィクション自伝小説

石川善一:回覧板 12(学び)

2023/11/25
石川善一53才です。

誰もが昔は子供だったのに、
自分が大人になると、子供ってどんな感じだろう…?
…ってなりますよね。(^_^;)
特に独身の人は、子供と関わる機会もなく、
●手がかかる存在
●めんどうな存在…みたいに思う人もいるでしょう。
私の場合は元々、子供が好きだったようで、
面白そうな存在って感じでしたけどね(笑)
……………………………………………
1991年10月
私は学童保育の先生になりました。
そこには子供が200人以上いました。
16校の学校に迎えに行き、夕方まで遊び、
帰りは自宅まで送迎する仕事です。
私は当時21才です (^o^)


「新しい先生だ~\(^O^)/」…と
子供達の方から寄って来てくれて、
初日から楽しかった事を覚えています。
 
私は200人…覚えられるかな…?
………ビックリする事に、あっという間に覚えました。
しかも、学校、学年、家、親御さんの顔まで覚えたんです。

甘えん坊もいますが、しっかりした子もいます。
トランプ、おままごと、お絵かきをして遊びました \(^O^)/
私はたくさんの子供の宿題も見ました。
転んだ生徒の手当てもしました。
毎日一緒にいて色んな事を教えました。
…教えたというより、勝手に子供が吸収してくれる感じ…かな。
……………………………………………
私が務めた学童保育には犬が5匹と、
勝手に住み着いたネコがたくさんいたのですが、
私が入社した時に1年生だったハヤテ君はネコが大好き。
めっちゃ可愛がる優しい少年です (^o^)
動物って優しい人間が分かるって言いますよね。
ハヤテはいつだってネコまみれ(笑)
「おすわり」とか「待て」を教えてましたが…
…言うことをきくようになったんです(笑)
他の誰が言ってもきかないのに、
ハヤテだけがネコを操れるようになりました(笑)
……………………………………………
1年が過ぎハヤテは2年生。
ハヤテは、同じ学校から学童保育に入ってきた、
新1年生の大輔の面倒をよく見てくれました。
仲良し師弟関係の誕生です。
……………………………………………
学童保育では月に数回イベントがあり、
高学年は手伝ってくれる文化がありました。

●「今日のイベントは、大縄とび~\(^O^)/」
高学年は、縄跳びを回転させる役割りを引き受けます。

●「今日のイベントは、かき氷~\(^O^)/」
高学年はシロップをかけたり、氷を削ります。


ハヤテと大輔は
「大きくなったら僕も手伝いたい (^o^) 」

*左の赤Tシャツ=石川 (^o^)
 ……………………………………………
時は過ぎ、ハヤテ6年生、大輔5年生。
「今日のイベントは、どんど焼き~\(^O^)/」
丸めたお餅を棒に刺す手伝いや、
校庭に、薪を置く作業を高学年がしてくれます。
ハヤテと大輔も大活躍 \(^O^)/
 
私は新聞紙に火をつけ、イザ、点火。
一見、危険なイベントに感じるかもしれませんが…
「あちち…あちち~ (>_<) 」
火に近づけないんですよ(笑)
皆、お餅を焼くのに大苦戦(笑)

危険なのは火が弱まったイベント終盤です。
火の勢いはないのに焼けた炭がある。
職員はホースで消火の準備を始めます。

高学年は見回りを始めます。
火の周りに書いたラインの中に低学年が入らないかパトロール。

すると大輔が走り出しました。
危ない低学年を見つけたのでしょうか…?
その時、大輔は勢いあまって転倒したのです。
ラインの外側で危険ではなかったものの
ハッとした私は大輔に次の言葉を発しようとしたのです。
 
「 !!! 何やってんだー危ないじゃないか !!! 」
 
…しかし、その一瞬先に言葉をかけたハヤテ。
 
ハヤテが大輔にかけた言葉は、
「 !!! 大丈夫? !!! 」
 
…私はショックを受けました。
大輔をしかろうとした私に対し、ハヤテは大輔を心配したのです。
 
…ハヤテ…きみが正解だ。
私はハヤテに救われました。
ありがとう…俺を止めてくれて。
 
大輔だって一生懸命やってくれてたんだ…なのに私は…(>_<)
 26才の、先生と呼ばれる私が、12才の生徒から学んだのです。

子供って凄いんですよ (^o^)
確かにまだ成長過程ですけど、大人と違って純粋。
そして、いい意味で単純。
ハヤテは単純に大輔が心配だったのです。
元々、優しい少年だったハヤテ。
初めて会ったあの日から5年経った時、
私はハヤテから優しさを学びました。
……………………………………………
8年間の学童保育時代には、子供から学ぶ事がたくさんありました。
気付かされる事もありました。
毎日の生活と、様々な心の動きを共にし、
互いに成長できたと思っています。
だからこそ私は、子供達を単なる生徒としてではなく、
友であり兄弟として見る事ができたのでしょう。


私は石川先生です。
でも大半の男の子は私を【監督】と呼びました。
ドッジボールのチームを作り、
男の子の中で【監督】という呼び名が浸透したからです。
中には【監督】を変化させ【クントカ】と呼ぶ子もいました。
 【クントカ】と最初に言ったのは、ハヤテです(笑)
 
女の子の大半は私を【イッシー】と呼びました。

私はせっかく先生になったんだから【先生】って呼んでほしいな…
最初はそう思いましたが、あだ名で呼ばれて良かったです。
なぜなら私は生徒を友のように…兄弟のように感じていたからです。
子供達から見た私も、きっと単なる先生ではなく、
友であり兄だったのではないか?…と思うと嬉しくなります。
……………………………………………
大人は子供に教える立場です。
でも逆もあるんです。
今回のエピソードは私が子供から学んだ特に印象深い出来事です。
 
大人になると汚れてしまいます。
本音と建て前を使いこなします。
誰でもそうです。
 
私は学童保育の先生でいた8年、いい意味で退化したのかもしれません。
自然に子供の世界に入る事ができた事によって…
…退化する事によって…子供から学ぶ事ができました。
それはすなわち、退化ではなく進化なんだと思います。


世の中のお父さん、お母さん。
子供の世界を覗いてみて下さい。
もしかして叱る前に【学び】があるかもしれませんよ。
……………………………………………
ん…?
あれ…?
計算してみると…


おいおい…ハヤテ…現在39才かよ (>_<)
おいおい…大輔…現在38才かよ (>_<)
 
私に色んな事を気付かせてくれた純心な少年達よ。
クントカね…デビュー失敗しちゃったけど歌の宣伝やってるよ。
今度はお前達がこのブログに気付く番…かな(笑)
ほら、
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